今回の立山遠征は、冬羽の雄のライチョウに会うことが第一目的でしたが、45年間の社会人生活からの引退もあって、ゆっくりと空中の楽園を満喫してきました。
ただ冬羽のライチョウを見るには、ちょっと遅すぎました。遅くとも5月初旬までですね。それ以降は、急速に夏羽に変わってしまいます。夏羽に換羽中の雄に会えただけでも良しとしましょう。6月には、雄は室堂からさらに標高の高いところに移動してしまいます。
瞼の上にある、赤い肉冠が雄の特徴です。
雛の状態から、雄には肉冠が見受けられるので、オスメスの区別ができます。
雄の縄張りに♀が入ってきてカップルが成立。そろそろ抱卵の時期となり、7月中旬には雛が誕生します。
ウィキペディアによれば、ライチョウはユーラシア大陸と北アメリカの北極海岸、ヨーロッパとアジアの一部の高山帯に広く分布し、約3万羽が生息していると推測されています。日本にやってきたのは2万年前の氷河期で、氷河期が終わり大半が北へ帰ったが、ごく一部が日本の高山に残ったとされています。約3000羽のうち300羽が、ここ立山に生息しているそうです。
一見地味ながらも、日本の固有種として海外のバーダーに人気なのがカヤクグリ。
ビジターセンターの軒下に、イワツバメが巣を作っていました。
腰が白く、浅い燕尾が特徴です。
最終日は朝3時起きで、大観峰からのご来光ツアーに参加しました。
4時10分、フロント前に集合です。
室堂から大観峰へは、トロリーバスで10分。3.7キロの道のり、すべてがトンネルです。大観峰からの眺望もさることながら、標高2400Mのところに、3.7キロのトンネルを作った人間の技術に驚かされます。
連日、軽アイゼンを装着しての探鳥で、さすがに疲れました。
帰ってきて早々にマダラチュウヒ情報が飛び込んできましたが、天気と相談しているうちにチャンスを逸してしまった気配が濃厚です。なんと見た目で千人近くのカメラマンが集まったと聞いています。